2006.01.06. 板硝子業界新年御礼会


 平成十八年関西板硝子業界新年互礼会(関西板硝子卸商業組合、関西板硝子工事協同組合、全硝連近畿地区本部の三団体主催)が、一月六日(金)午前十一時より新阪急ホテルで開催された。
 同互礼会には、関西卸から濱田陽右理事長、関工硝から横尾道男理事長、全硝連近畿地区から南正助本部長らはじめとする組合員と板ガラスメーカー等の業界関係者多数が出席、〇六年への期待をにじませながら、情報等の意見交換などを行った。
 互礼会の冒頭、主催者を代表して南理事長(全硝連)、濱田理事長(関西卸)、横尾理事長(関工硝)がそれぞれ別稿の通りあいさつした。
 続いて来賓を代表して日本板硝子(株)硝子建材カンパニー執行役員・加藤好進西日本支社長が別稿のあいさつをし、関西卸・谷村公二副理事長の発声で乾杯。歓談後は新田氏の中締めで閉会した。

 ▽南正助全硝連近畿ブロック本部長(大硝協理事長)あいさつ
 日本の経済は、概ね良い形で推移している中、建築業界の一端を担う我々の業界は決して良いとはいえず、単価の下落が見られる。相変わらずゼネコンの締め付けが厳しい上、サッシメーカーは自分たちのお客様にまで入り込んで厳しい値段で持っていってしまう。また日曜大工量販店が自分たちの商売を脅かしつつあるといった嘆きの言葉も聞かれるが、やはり自分たちの商売として、今一度原点に立ち戻って考えなくてはならない。
 このガラス業界には社会に貢献する「安全」「安心」「安らぎ」という商品があり、国家認定の技能士も多く抱えている。それを如何に上手く使って行くかということだろう。反面「重たい」「きつい」「汚い」「危険」とかで我々の子弟では後継者難から技術者の減少を招き将来も懸念されるが、これには組合が大きな力になるだろう。
 昨年、切断について低下していると申し上げたが、ガラス業界では非常に大事なこと。機能ガラスといった良い商品を如何に施工で、機能、効率、効能を上げて行くかを考えていく必要がある。
 我々はプロたる認識を持って、今後の新しい検定で、さらなる機能の交流のできる技能を育てて行きたい。
 景気の先行きも気になり、日本経済のマーケット云々には時間がかかるかも知れないが、こうした状況を上手く掴み、飛躍できる一年にしたい。

 ▽濱田陽石関西卸理事長あいさつ
 我々業界として今年どのようなことをやれば良いのかを考えてみた。一つは今までやってきた機能ガラスの推進を引き続き進めていくことだ。防犯ガラスに始まり、省エネ関係のガラスや防災に至るまで様々な展開をしてきているが、この事業を何とか政令化、法令化できるところまでもって行きたい。
 今一つは、今年から始まるガラスのリサイクル問題。四月一日より関東一都三県で、とりあえず合わせガラスからリサイクルをスタートをしようということで決まった。
 これについては、ワーキンググループで色々と検討をして頂き、形はともかくスタートすることになったが、将来我々の業界を担って頂く方々のためにも、一つのしっかりとしたシステムを作っておく必要があり、我々業界の全員が協力していかなければ上手く出来ないと思っている。関東からのスタートを足がかりに全国に普及させ、合わせガラスだけではなく、他のガラスにまでリサイクルを進めて行きたい。
 我々の環境はまだまだ厳しいものがある。年頭に経営者の方々へのアンケートがあったが、建築業界を良い業界と答えた方は一人もおらず、しばらくは我慢しなければいけないのかなと感じている。すでに今年もスタートしたが、元気に皆様方と共に頑張って行きたい。

 ▽横尾道男関工硝理事長あいさつ
 関工硝の今年一番の目標には価格問題を掲げ、それに挑戦していきたいと思っている。今一つは「安全」と「環境」問題にも目標を置き進めていきたい。
 昨年作成の関工硝名簿に『連携プレイに努力し、全組合員が笑顔になろう』のスローガンを掲げたが、我々の組合だけでは何も出来ません。何とか皆様方と連携、一緒になってあるべき価格体制を作って行きたい。
 また、関工硝では、これまでにない方針を決めた。これは、先ず「安全」を第一と考え『全組合員は作業の安全を再確認し、無災害で行こう』という方針。次に価格問題で『崩れた適正価格を、業界が一体となり改善して行こう』という方針。三番目が環境問題で『組合員が一丸となり、地球環境、天災、人災防止に役立つ機能ガラスを普及拡大して行こう』の方針で、この三つの方針に基づき事業を発展させて行きたい。

 ▽日本板硝子(株)硝子建材カンパニー執行役員・加藤好進西日本支社長(来賓代表)あいさつ
 一月四日の日経新聞に主要三十業種の天気予報(生産、販売、数量率、収益に基づく予想)が出ていたが、薄日または晴れが全体の十七業種、曇りが十二業種、小雨が一業種の内訳であった。勿論、薄日や晴れの業種は鉄鋼、家電、工作精密機械(白動車も含む)で、我々と関係のあるマンション、住宅は曇りの予想。唯一建設業界のみが小雨の予報。ガラス業界は薄日や晴れではなく総じて曇りかなと思っている。
 京都議定書に基づくC02(シーオーツゥ)削減で、省エネ、複層ガラスが飛躍的に伸びようとしている。また、防犯、防災の安全面では合わせガラスが勢いを増し、フォローの風が吹いているが、残念ながら内圧、外圧の力で雲を吹き飛ばすところまでは至っていないのが実情。本日ご列席の皆様方を中心にこの業界全体が力を結集すれば、そのフォローの風で雲を吹き飛ばすことができる。何れにしてもこの業界を早く薄日か晴れの状態にし、〇六年末にはそのような挨拶が出来るようを祈念したい。
 来賓として十一社十九名が出席した。









(文章はガラス建装時報社 or ガラス新聞社の記事の中から使わせていただいています)